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シリーズ5 構造編③  ~地震に備えた設計~

シリーズ5 構造編③  ~地震に備えた設計~

こんにちは、ハーバーハウスグループ。

リフォーム部署:ハーバーリフォームの野瀬です。

 

先日、石川県で大きな地震がありましたね。

ゴールデンウィーク中ということもあり、帰省中や旅行中に大きな揺れに見舞われた方も

いらしたかと思います。

南海トラフに意識が行っていた私は、急な揺れに大変驚きました。

地震大国、いつどこにいても地震は怖い存在ですね。

 

さて、前回は建築基準法には必要壁量が定められていることと

45㎜×90㎜の筋交いが壁倍率2倍になることを紹介しましたね。

 

今回は仮の建物を例に重い屋根と軽い屋根の2つのパターンで壁量計算をしてみたいと思います!

 

まずは重い屋根。

重い屋根といえば代表は瓦です。

図の赤枠で囲った部分が1を下回っています。

つまり耐力壁が足りないということ…

なので1階Y方向の耐力壁を少しだけ増やす必要がありそうです。

 

このように必要な量に対して足りていれば1以上、足りなければ1以下の数値として判定していきます。

 

続いて軽い屋根の建物です。

代表は金属屋根。

こちらも赤枠で囲った部分を見てみると重い屋根と同様に1階Y方向耐力壁が足りないようです。

見比べると数値も一緒ですね。

屋根が軽くなったのになんで数値が同じなんでしょうか?

 

これは建物に必要な耐力壁の量が地震による力ともう一つ、風による力によって決まるからです。

風に耐えるために必要な耐力壁の量は屋根の重さで変動しません。

この建物においては地震よりも風による力の方が構造に与える影響が大きいようです。

風の強さが地震の強さを凌ぐ場合もあるんですね。

 

続いて青枠のところを比べてみます。

 ↓重い屋根             ↓軽い屋根

ここは重い屋根の方が数値が大きいですね。

青枠の項目には風の力が影響しないからです。

そのため屋根の重さの違いによって、重い屋根ではより多くの耐力壁が要求されていることが

良くわかりますね。

しばしば言われる、金属屋根は地震に強いと言われるのはこのためなんですね。

 

窓をたくさん設けたり、1階がインナーガレージになって耐力壁が取りにくいときは

軽い屋根で葺くと建物のプランの幅が広がりそうです!

 

焼き瓦と言われる三州や安田は割れない限りは使い続けられる良さはありますが

こと構造に対しては不利な建築材料だと言えますね。

 

— 今月のねこのコーナー —

最近、ついにご飯の入った箱のふたを開けられるようになり目を離したすきに食べ放題になっていました。

ねこがいろいろできるようになると飼い主側は大変です💦

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